フクロウのかまどは、山形県鶴岡市にある築100年以上の土蔵をリノベーションしたカフェ。
そこではハーブを使った魔法のメニューや、手仕事を体験することができます。
今日は、フクロウのかまどができた理由を記します。
葛藤。ほんとうに目指したいこと。
わたしは黒猫魔術店というオカルトショップを経営しています。
わたしは生まれつき胃腸が病気がちで、その日の体調によって痛みがあるのでふつうに通学・通勤ができないことを負い目に感じていました。
学生の頃、そんな自分の病気を、薬を服用・投薬する方法以外で治したいと考え、西洋のメディカルハーブに出会いました。
まずアメリカのハワイでハーブのセミナーがあったので行ってみました。
英語は少しだけできました。でも、ハワイはわたしの体質に合わなかったのか、セミナー以外はホテルでぐったりしていました。
さらさらした水と、どろどろした火が、喧嘩する景色でした。
アメリカは他にもニューヨークやワシントンDC、シアトルにも行ったことがありましたが、きっとうん、アメリカ合わないんだ!と思いました(笑)
次にイギリスへ行きましたが、これがよかった!
街中、灰色なのにきらきらしていました。ハーブのお店もたくさんあり、薬局でハーブティーやアロマを販売していることに感動しました。
わたしはハーブを勉強した時、「薬草魔女」と呼ばれる、歴史と伝承と日常の暮らしの知識に長けた魔女がいることを知りました。いわゆる「おばあちゃんの知恵袋人」です。
それからイギリスでは1890年代~オカルトが盛んに研究されていました。
目に見えないエネルギーで願望を叶えるのは、どんな仕組みなのか?を魔術結社のメンバーが研究していました。
様々な文献を読み、わたしは「魔術とは脳科学である」と考えました。
そうなると、わたしの病気はハーブと脳科学で治るのではないかと思いました。
それから必要なハーブを畑で育てました。より自然的なエネルギーを高めたいので、無農薬・月の暦(太陰暦)で栽培しています。
季節はコントロールできませんから、ハーブ栽培は何年かかかって上手になりました。
しかし脳科学のほうはもっと時間がかかります。
要するに自分自身を自分でコントロールしたり、いい意味で暗示をかけたり、よいことをイメージするのです。
そのためにはフラットな、ニュートラルな状態の心や、精神が必要です。
自分の無意識は変えることができませんが、無意識がベースにあってそこから表面に現れるので、きっと無意識からニュートラルにすべきだろうと考えました。
幸い、わたしは寝るとすぐに忘れてしまうし、感情をうまく表現できない脳味噌を持っていたので、訓練はシンプルでした。
イメージや瞑想、山に修行へ行ったり、バリの寺院で神様にご挨拶したりしました。
それに目に見える成果があったかどうかはわかりませんが、わたしは感じることができました。
そんな中で、わたしの仕事は、占いをしたり、魔術のやり方を解説したり、その道具を販売しています。
もちろんそれはわたしがやりたい仕事であり、社会貢献できる分野であり、自信がある得意なことなのですが、いつからか、もっと根本的なことが大事なんだよな、と思うようになりました。
それは、日々ニュートラルに生きる、無理なく自然に生きることが、エネルギーを整流すること=生きることと感じたからかもしれません。
わたしの病気は治っていませんが、そう考えることで理解することができたのです。
現代人の「ちょっと無理をする生き方」はたまにはいいかもしれませんが、ずっと続くと疲れるのではと思います。
そんなとき、自然と共に生きている感覚、自然の恵みを享受している感覚、目には見えない隣人(動物や虫や空気のチリまでも)と共生している感覚が、大事なのではないか。
逆説的に、共生や享受を感じ「ひとりで生きているわけではない」と感じることこそ、幸福や幸運が訪れ、願いが叶いやすくなるのではないか。と。
わたしは、表面だけ魔術をやっても意味がないと考え始めていました。
表面だけでも、イメージ力があれば願いは叶います。
ですが、根本的に、願いが叶って本当に幸福だろうか?また次の願いが生まれるのではないか?
誰かと比べたり、競争したり、一番で居続けたり、他に自分の存在意義を見出すことをするのは、願望を重ねるループで、幸福とは言えないのでは?
心を強くするには?
わたしが病気の根本を治したいと思ったように、魔術も根本の心が大事だということを伝えたい。
しかし、目に見えないものだからそれを伝えることがとても難しい。
しかも多くの人は「心」と向き合いたくないと思うかもしれません。
自分がちっぽけで弱くて、一番じゃないという事実を受け入れたくないですから。
謙遜して自分を卑下する人もいますが、そういう人ほどそれに執着していたりします。
伝えたいけれど、黒猫魔術店というショップでは、伝えきれない…そう思い始めていました。
なぜなら、そもそも魔術自体ニッチで、「藁をもすがりたい」という必死な人が辿り着く場所です。
今すぐにでも問題を解決したいという気持ちはよくわかります。
そんな人に「はい、まずは心を強くしましょう!」なんて言えません。
それは魔術の儀式をとりあえずやってみてからでもいいことです。
そこでわたしは、「フクロウのかまど」というサイトを立ち上げました。
自然と共生する、自然の暮らしがテーマとなるイメージで、緑が多めのサイトです。
「心を強くする」と言うとどうやって?と引いてしまいますが、わたしは、心とは日々の暮らしに根付くものだと思っています。
忙しい…心を亡くして、日々を過ごすのではなく、時間をうまくスケジュールして一息ついたり、趣味の時間を持つこと。
難しい趣味じゃなくても、5分間ジャズを聴きながら雲の数を数えるだけでもいいと思うのです。
心に栄養を。
心に文化を。
その繰り返しによって、感性が磨かれたり、季節を感じたり、命を感じたりします。
これは理論では説明できない、気持ちや、倫理観が伴うような、感覚なのです。
心と体と精神と魂に、自然の栄養を
わたしは、自分の病気を治したかったのでハーブを使った料理やお茶、お菓子などを手作りしていました。
薬やサプリメントも摂取しますが、自然の土の香りや苦みの成分は、それだけではない何かのエネルギーを感じるのです。
父も畑で野菜を栽培しており、シーズンになるとたくさん収穫した恵みをどう調理するか?いつも考えていました。
うちの畑の野菜をそのまま販売したこともありましたが、うまくいきませんでした。
なぜなら無農薬野菜は形が不揃いだし、虫食いの穴や、虫そのものがついたりしていて、調理の下準備に手間がかかるとのこと。
「もっとたくさん栽培して、農協とか、産直に売り込みにいけば?」と言われることもありました。
しかしわたしはそれをしたくない。わたしは、換金のために栽培しているのではないから。
たくさん栽培して、それが無駄になることも嫌でした。
自然の畑では、必要なぶんをいただく、人間以外の動植物と分け与えることが重要だからです。
でも、この畑で採れたものは、土の味がして甘くて美味しいのに。
見た目でも、柔らかそうな葉っぱや光っているエネルギーが違うのに。
勿体ないなあ、と思っていました。
そこでフクロウのかまどをカフェにして、そこでパンやお菓子、ドリンクを提供できればと考えました。
自家製のハーブドリンクは、わたしがメディカルハーブの資格を持っているので、お悩みを聞いてアドバイスもできます。
その他にも、ハーブ魔女の知識があるので、願望に合わせたハーブやスパイスを調合したパンやお菓子を提供できます。
これをキッチンマジックと言います。
イギリスでは一家の母親がキッチンマジックを行う魔女でした。
その知識は口伝えで伝えられていたので、キリスト教会はそれを異教と見なし「魔女狩り」していたほどです。
キッチンマジックは、生活に根付き、家族の健康を支えています。
心も、体も、精神も、魂も、
可視、不可視に関わらず、健全にするのです。
わたしはこの魔術が大好きです。
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