ドヴォルザーク作曲、交響曲第9番「新世界より」第4楽章(Dvorak Symphony No.9 4th movement)を聴いて、共感覚によって見えた色を絵にしました。
今回はその解説です。
ドヴォルザークの交響曲第9番、どんな曲?
三大交響曲のひとつ。
誰しもが一度は耳に覚えがあるのは、その中の第4楽章ではないでしょうか。
出だしを少し聴いてみてください。それだけでもなんだか知ってるぞ!となるかも。
わたしが共感覚で見えた色
最初に見えた色は、山吹色。
それは三日月型で、大きいのもあれば、小さいのもあり、くるくると回転した軌道にそって尾を伸ばし、流線型の色を残していきます。
これがちょうど主題をホルンが奏でる場面から、ヴァイオリンがメロディーを奏でる場面まで。
三日月は、どんどん拡大していって、やがてオレンジ色、紫色が加わって、コントラストを出します。
オーケストラの様々な楽器が音のボリュームを出しているのがここ。
主に金管楽器が山吹色、木管楽器がオレンジ色、弦楽器が紫色に聴こえます。
影を落とす茶色はリズム隊です。
その後、クラリネットやフルートによる光のテーマと、ホルンによる不穏なテーマが奏でられます。
これが白い点々と、黒いにょろにょろ。
ヴァイオリンは小刻みに音をはじいて、さらに不穏さを増し、紫色は増長します。
そのうち風景が見えてきます、これが右側の目です。
新世界の希望と不穏なようす、先鋭的なニューヨークの街並みや色が見えてきます。
目からは緑色の涙があふれ、ガラス球に乱反射して、希望を見せます。
ああ、希望って、反射なんだ、鏡なんだ、あたりが灰色の静寂でも、内側から希望は溢れ出て、あたりを反射するんだ、というメッセージが溢れます。
フルートたちの小鳥のような囀り。
不穏だったホルンたちの、優しく変わった音色。
こんなに激しい原色の色の尾たちは、それがわかったならもういいよねと言わんばかり、
最後は消え入るようにピアニッシモでフェードアウト。
だから本当は、この絵は最後には何も残らない、透明になって終わりなんです。
この第4楽章は、ホ短調です。のちにホ長調へ転調します。(ホは、ミの音=Eです)
わたしの色聴の法則性によると、Eはオレンジ色~茶色~紫色。山吹色も近い位置にあります。
絵と比べると、色はだいたい調性に影響していることがわかります。
ドヴォルザークってどんな人?
ドヴォルザークについては、わたしが説明するよりも厳選クラシックちゃんねるさんがすべて解説してくれますよ!
大人の教養としてもためになるなあ!
そしてドヴォルザークってイケメンですね!
実は、絵を描いてから知ったのですが、「新世界より」を作曲した当時、ドヴォルザークはニューヨークの音楽学校の校長をやっていたんですって。
どうりで、ニューヨークっぽい原色な色合いだと思いました!
心の反射、鏡ってなんだろう
わたしは生まれつき共感覚があり、五感で感じるものすべてを色で見て、判断してきました。
アスペルガーでもあり、そうすることでなんとか人とコミュニケーションをとってきたので、色はわたしの処世術でもあります。
「深層アート」でも言っていますが、わたしはその人その人を見るとき、色で見えます。
心の中身(頭の中身と言ってもいいかな?)が色で見えます。
なので「新世界より」のメッセージの「心の反射が希望」というやつが、なんとなく理解できます。
自分の心や頭の世界を内側、自分の肉体よりも外の世界を外側としたときに、
もしかしたら皆さんは外側から内側へと、影響を受けることが大きいと思っているかもしれません。
もちろんそれもあります。
でもだいじなのは、自分の内側から外側へ、影響を与えることです。
特に日本人は「本音をださない」「個性や能力を隠すことが美徳」という風潮があるので、内側から外側への流れの通路を無意識的に感じていないかも。
これがアメリカ人なら「我、ここにあり!」みたいな感じでどんどん個性を発揮していきますけれども。
つまり、自分の内側を鏡のようなもので外側の世界へ反射させることで、自分をとりまく環境に影響を与えるんじゃないかなと。
実際、深層アートでも内側から外側へうまく流動しているエネルギーは、明確に目標をもち、自発的に歩み、意思決定がスムーズな気がします。
逆に言えば、外の世界(自分の周囲の環境)をきらびやかな希望溢れる世界にしたい場合、まずは自分の内側(心や頭、考え方)を整えることがだいじと。
たしかに、外ばかりよくしても、中身がないんじゃあガッカリしますが
中身がいい人はなんか周囲もいい感じっぽい、という一般認識もありそう。
そんなわけでこの絵は、細かい表現が必要だったので油性色鉛筆画にしました。
グッズも販売しています。なかなか前衛的じゃないですか?
わたしはバッグが好みです!
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