YouTubeやInstagramで、わたしは編み物の投稿をすることが多いのだけど、「それ売ってますか?」と言われることがとても多い。
うーん、わたしは売りたくないんです、という話。
わたしは昔、ハンドメイド作品を販売して生計を立てていた時期があったが、低価格量産型の工場みたいになってしまって、それ以来やめた。
今ならきちんとシステムを組んで、そうならない仕組み作りができる知識があるが、たぶんハンドメイド販売はやらない。
やりたくない、と言ったほうがいいだろうか。
もちろん現在ハンドメイド作家として生計を立てている人はたくさんいて、そういう人たちには頑張ってほしいと応援したい気持ちがある。
ハンドメイドを否定したいのではない。でも自分はもういいや、って感じ。
その理由はみっつ。
1)費用対効果が悪い。つまり時間がかかる。
時間ロスを軽減するために無理をする。
だんだん楽しくなくなる、という悪循環に陥る。
2)二束三文の価格で販売することに抵抗がある。
ユニクロと同じ価格になるわけがないのに、万単位の金額のハンドメイドは忌避される。
二束三文の価格で販売する作家さんが多いことも悲しくなる。
二束三文だろうが粗雑な作りのものが販売されていることに憤りを感じる。
3)特に編み物は好きすぎて、手元から離れた先でだいじにされているのか考えてしまう。
自分が一番だいじに使える、と思える。
知らない誰かのために、どういう気持ちで作ればいいの?と思ってしまう。
よく知っている人にだったら、作ったものを気軽にプレゼントできる。
だいじにしてくれるとわかっているし、アレルギーの有無も知っている。
でも知らない人に対して、動物の毛糸でアレルギーやぜんそくにならないかな?とか、
チクチクして肌荒れを起こさないかな?と、考えてしまう。
考えすぎか?とも思ったが、作者なんだし、作品が渡った先のことを考えるのは当然だ。
しかもお客さんは、毛糸のことに詳しくない。どうやって洗濯するのかもわからない人が多い。
アレルギーもそうだが、お手入れのことまでちゃんと伝えられる間柄でなければ、気軽に渡せない。
それならアクリルとかの化学繊維やコットンを使えばいいじゃない、と言われるが
ふわふわに没するのがわたしの編み物の楽しみなのです。なんならふわふわ窒息したっていい。
きしきしは、楽しくないので編めません。
つまりなんでもかんでも編めると思われているが、おこがましいことを申せば、「テイスト違い」ってやつは編めないのですm(__)m
確かに針と糸とパターンがあればなんでも編めるが…我儘なのだ。
あんなにYouTubeやInstagramで編み物いっぱい投稿していて、
「こちらさんは毛糸やさんか、ハンドメイド販売のお店かな?」と勘違いする人も多いかもしれませんが、販売はしていません。
編み物を教えている講師であり、作家で、画家です。(今のところ)
そんなわけで、わたしに製作をご依頼するよりも、
相手さんに一番安全な、ユニクロなど工場生産品がいいと思います\( ‘ω’)/
味も蓋も、素っ気もなくすみません。
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