わたしは発達障害(ASD/ADHD)で、ASDのなかでもアスペルガーの特性を持っている。
そんなわたしが、先日、ちょっとした困りごとを経験した話。
困りごとは努力でなんとか
発達障害者は日常的な困りごとが多いというが、わたしの場合はそのほとんどをこうしてやりくりしている。
- 他に合わせる(いわゆる「擬態」)
- あえて合わせない
- ひとりで行動する
- 自分なりのしくみを作ってミスをしないように努力する
おそらく定型発達者から見れば「なんのこっちゃ」というレベルで、ふつうにできることが、わたしにはできないのであるが、できないと困るのはわたしなので、まあまあの努力をして生活できるレベルにしている。
この「まあまあの努力」は、定型発達者は努力しなくてもできることだから、そう考えると「貧乏くじ引いたな、努力は面倒だな」とわたしは思う。
だって、日常生活で常に「気を付けて」いないとだめなのだ。
アスペルガー、察せない
ここでアスペルガーについて少し補足する。
アスペルガーは、状況を見て「察することができない」。
他にも、「言葉を額面通りに受け取る」とか、「正確に言われないとできない」などがある。
わたしの場合に置き換えると、素の状態ではほんとうに上記の通りだ。
しかし長年の経験上、「こういう場合はこうする、なぜならこうだから」という細かいデータを蓄積し、ケースバイケースで対応できるようになった。(これは我ながら努力の賜物だと思う!)
しかし、気を抜くと、失敗することがある。
わたしは列に並べない
先日、夫とショッピングに行ったとき、公衆トイレに立ち寄った。
ショッピングは人が多くて、感覚過敏のわたしには刺激が強く、おそらく頭をフル回転させて情報処理にリソースを割いていたに違いない。
そんな状況のなか、わたしは公衆トイレに入ったとき、「素」の状態だったのだと思う。
何の気なしにトイレに入り、用を済ませて、丁寧に手を洗って、たっぷりと時間をかけてハンカチで手を拭き、さあ行こうと公衆トイレの入り口を見た。
人が列を作って並んでいた。
わあ、トイレ混んでるなあ、とわたしは思った。
その列の横を通って、夫と合流した際に、もう一度振り返った。
わあ、人が並んでいるなあ。
ん!?
人が、並んでいる?
あれっ???
そこでようやくハッと気付いて、「わたしはまったく悪気もなく列に割り込んでトイレを済ませた」ことがわかった。
定型発達者なら、「トイレが混んでいる=列に並ぶ」ということがわかると思う。
しかしわたしは「トイレが混んでいる」ことと「列に並ぶ」ことがイコールで考えられないのだ。
わたしがトイレを使用する前も、きっと人の列があったが、その人たちが「トイレの順番待ちをしている」ことを認識できなかったのだ。
もちろん、頭が疲れていないときなら「列に並ばなければいけない、なぜなら人がいっぱいだから順番待ちをするからだ」というのがわかる。
長年蓄積したデータによって。
でもこのときは、スムーズに思考できなくて間違ってしまった。
ご迷惑をかけて大変申し訳ない……
このミスを許してくれ、というわけではなく、「なにこれ、めっちゃ思考にズレあんじゃん、面白い」と思っていただければ幸いです。
いや、みんな怒るよね。順番飛ばされたらさ。ごめんね。
(気付いてないだけで、言ってくれれば列に並べるんだけど、注意なんて誰もしないよね)
やっぱりわたしが気を付けるしかない!
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そんなポンコツ無能なわたしでも、ちょっとは得意なことがある。
感覚過敏によって共感覚(五感で感じるものすべてが色に見える)があり、文章や絵を描くことを仕事にしている。
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