五感が全て色や光に見える共感覚者は、色の彩度の違い(はっきり・ぼんやり)によって、その人の深層心理がわかるという話。
わたしはASD(自閉スペクトラム・アスペルガー)、ADHD(注意欠如・多動症)の発達障害を持ち、「深層アート」という絵を描いています。
わたしにはちょっと違って景色が見えています。
深層アートって?
わたしがその人、その風景、その生き物や無機物を見るとき、他の人とは違って見えているということに気付いたのは、小学生の頃。
美術の時間に風景画を描いたら「嘘を描かないで、見たままを描きましょうね」と言われました。
わたしが描いた絵は秋の校庭で、木は炎のように燃え、遊具はぼんやりと歪み、遠近感が崩れていました。
しかしわたしは、「秋はふつうどの風景も、遠近感が崩れて歪むし、泣き叫ぶように燃えるAマイナーの音がするよね」と思っていました。
その感覚が普通じゃないと自覚したのは、大人になってから。
「共感覚」と言うらしい、と知ったのも最近の話です。
その子供の頃の逸話のように、わたしには、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚など、五感で「感じるものすべて」が色や光になって見える。
これを共感覚と言うそうですよ。
最初は「ふーん」て感じでした。だって、それが当たり前で、わたしの普通なのです。
しかし「わたしの普通」についてよくよく考えてみると、そういえば、他人にとってみたら面白い感覚を持っているのかもしれないと思いました。
なぜならわたしは、すべてのものが色や光に見えます。そう、それは、
人間、生き物、空間、目に見えない愛などの感情や無機物に至るまで、すべてです。
物心ついたときからそうだったので、俗に言う「顔色を伺う」ということをわたしは「色を見て分析する」のでした。
(というか、いまだに「顔色を伺う」という言葉はよく理解できません)
つまり、子供のころから、「この人は、赤が濁っているから怒っているんだな」「ああ、今は青い音がするから悲しいんだな」
「眩しいレモンイエロー、いいことがあったんだな」「わあ、薄暗い森のような緑、ショックなことがあったんだな」などと分析していました。
わたしは計算ができないとか、どんどん忘れることを補うようにして、感覚が鋭くなり、瞬間記憶ができます。
その時の人や風景(の色)を記憶して、あとで描くことができるので、再び再会した場面で、その色の違いについて考察することができました。
たとえば「あれ、以前より鮮やかだから、なにかいい方向へ行ったのかも」「あら。前より黒いから、病気?それとも悪友?」というふうに。
後者は、ちょっと怖いので関わらないようにしようなどと、自分の処世術にもなりました。
そのうちわたしが見えたそのままの色で、絵を描くようになりました。
わたしは、その人が考えている・感じていることを敏感に察知できる(きっと自閉症のおかげかな?)ので、微細な色の変化を描くことができます。
本人も気付いていないようなことも、色・光・その形が見えるので、「自分自身を知りたい」「深層心理を知りたい」という人にとても喜ばれました。
そんなわけで、深層アートができました。
色の彩度は気持ちの指標
もし、わたしが描いた深層アートをお持ちのかたは、ぜひお手元でチェックしてほしいことがあります。
(しかし多くの人はその絵はもう過去になっているので、現在の色は違うということに留意してください)
それは、「色の鮮やかさ」=彩度です。
彩度というとちょっと難しいので、わかりやすく「はっきりした色」「ぼんやりした色」で見てみてください。
そうすると、「ここははっきりしている、こっちはぼんやりしている」など、絵の構図のなかでグループに分けることができると思います。
中には「ぜんぶはっきり色」「ぜんぶぼんやり色」という人もいます。
・はっきり色は、自分の中で明確に分かっていること、計画していること、考えていることを表します。
・ぼんやり色は、自分の中でまだ曖昧なもの、なんとなく感じていること、まだ計画していないことを表します。
以下、例を挙げます。
過去(左)と未来(右)に分かれる
こちらは、左側がはっきり色、右側がぼんやり色なのが、なんとなくお分かりいただけるでしょうか。
特にハイビスカスのお花やタコのような波は、はっきりくっきりした色です。
対して、右側の太陽のような光、トンボの羽のようなもの、ヨットなどは、ぼんやりとして見えませんか?
絵の左側は過去、右側は未来を表しますから、
この人の場合、過去ははっきり分かっていて、未来はまだ計画中ということを表しています。
「未来がぼんやりするのは普通じゃん」と思いますか?
いいえ、色は十人十色です。違う考え方をする、次の絵を見てください。
ゴールは決まっている
こちらの絵はとても面白いです。こういうタイプの人もいます。
現在の肉体とオーラの一部、右側(未来)のおうちの背景がはっきり色です。
対して、左側(過去)からオーラの一部はパステルカラーの淡い色で、ぼんやり色です。
この人は、未来のゴールが分かっています。決めていて、はっきりと見えています。
もちろん、今の現状(肉体)もはっきりと分かっています。
しかし、その夢の途中、目標までなにをすればいいのか、今はなにをしようか、と考えています。
鳥観図的に考えると…
では、こちらの絵も。
この絵はどちらも同じ人を描いています。
過去から現在までは、約2年の期間があいています。
あなたはこの絵を見て、この人に起こった大きな変化を感じていただけるでしょうか?
過去の絵は、全体的にぼんやり色です。ぼかしが多く、グラデーション的な絵になっています。
対して未来の絵は、全体的に色や形がはっきりとしているのがお分かりでしょうか。
人生の大きな流れの中で、曖昧だった時期から、変化して、明確になった時期の絵になりました。
おそらく間の2年の中で「いままさに変化の場面」を見て描けば、1枚の絵の中にはっきり色とぼんやり色がある絵になったでしょう。
しかし大きな変化の場合は急展開も起こり得ますから、ぼんやり色だけ、はっきり色だけ、という絵にもなるのでしょう。
ぼんやり色は、わるいこと?
人間はネガティブに「では、ぼんやり色は悪いことなの?」とわたしに聞きます。
でもわたしは、色は現状の結果であり、善い悪いではなく、本人の意思次第だと考えています。
たとえば、はっきり色は考えがはっきりしているので良い面もありますが、よもすれば固定概念になり、計画変更が困難な気持ちになるかもしれません。
ぼんやり色は、確かに曖昧で不確定ですが、それはある意味、自由です。
未来がぼんやり色の人は、未来を自由に選択できますし、現在がぼんやり色の人は、今現在、自由に選択できるのです。
はっきり色もぼんやり色も、良さも悪さもあるのです。
自分の深層心理を知ったら、うまく動いていけるように、前向きに考えていただければ幸いです。
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