はじめましての方も、そうでない方も、こんにちは。
『共感覚の魔女:カラフルな万華鏡を生きる』の著者、蜜猫コノミです。
この本は発達障害と共感覚に苦しむわたしが、画家、文筆家という仕事と魔女暮らしという生き方へ昇華させるまでの実話を書いています。
同じように障害や感覚の違いに悩む人たちのヒントになればと思い執筆しました。
本書は416ページもあり、分厚い本となっております。
単話形式(ショートストーリー仕立て)で読みやすい文章、リズムで書いているのですが、読了するまでに時間がかかる人も多いのではないかと思います。
そこで、本書の冒頭でもご提案していますが「ビブリオマンシー」というやり方をおすすめします。
「ビブリオマンシー」とは「本占い」の一種です。
本をパラパラとめくって、ここだ!というところでストップし、そのページをじっくり読む。
偶然の一致(ユング心理学でいうシンクロニシティ)で、そこに今のヒントが書かれている、というものです。
ビブリオマンシーは本来、聖書を用いてやります。
聖書には生き方のヒントが書いてあるからです。
しかしわたしにとっての聖書は、子供のころから膨大な量を乱読した様々なジャンルの本たちでした。
(もちろん聖書も隅々まで読みましたし、聖書は素晴らしい教えだと思います)
だから本書が、誰かにとっての生き方のヒントになれば幸いです。
ついでに自己紹介も少々書いておきます。
わたしは山形県出身で、35歳を過ぎてから「発達障害」と診断されました。
発達障害はASD(自閉スペクトラム・アスペルガー症)とADHD(注意欠如・多動症)です。
IQ検査は受けていませんが、EQ検査の結果はこちらです。
そして本書の題材となっている「共感覚」(五感を通して感じる情報が、色や光になって見えたり、情報同士がごちゃ混ぜになって別の感覚が伴う感覚)をもっています。
これはおそらくASD方面に由来しているであろうと思います。
わたしは子供のころから「みんなとは違う感覚」を有していることに気付いていましたが、
当時は「発達障害」も「共感覚」という言葉もメジャーではなかったし、「みんなと同じこと」がいいことだとされた時代だったので
「みんなと違っているわたし」を隠して生きてきました。
隠しながらも、どうやったら自分はラクに生きられるのか、を模索していました。
(あとでわかったことですが)発達障害者や共感覚者は脳がとても疲れるので、常に眠くて疲れている状態なのです。
ぐったりしていると、他人からは「怠けている」と思われてしまいます。
「普通の人」と同じような働き方は、自分には無理だと思っていました。
そもそも週5日学校へ行くだけでも身体がキツかったです。
だからわたしは、将来、社長か、画家か、小説家になるしかないと漠然と思っていました。
(今でいう在宅ワーク構想がすでにありました)
そんなこんなで高校を中退・留年・卒業を経て18歳で起業、下積み期間を経て「黒猫魔術店」というオカルトショップを構えました。
そのころ(発達障害者特有の)疲れやすさや虚弱体質を改善しようと、ハーブ学について学び、「魔女のライフスタイル」を知り、生活に取り入れました。
発達障害や共感覚者であることがわかってからは、「フクロウのかまど」にて魔女暮らしを続けながら「色の表現者」の活動として画家、文筆業をしています。
(漠然とした構想はいつの間にか実現していた)
今、「多様性」が認められる社会となったことで、ずいぶん生きやすくなったと感じますが
当事者にとってこの感覚がなくなるわけではないし、面倒で疲れる現実が変わったわけではありません。
この感覚とずっと生きていくしかありません。
そんなとき、現代書館という老舗出版社からオファーがあり、『共感覚の魔女』を執筆させていただく運びとなりました。
わたしの場合は無理に人に合わせたり、社会の一般的な仕事スタイルに合わせたりすることなく、
割と最初から自由に仕事や生き方を選ぶことができました。
その経験と、すべてが万華鏡のようにカラフルに見えるこの景色を、色を、どんな形でもいいから、残したい。
それが誰かの心に「感じて」残ればいい。
そう願っています。
本書がスピリチュアル本と勘違いされることが多いのは、わたしの経歴が「魔女」であるからだと思います。
けれど本当の魔女は、皆さんが考えているような魔女ではないでしょう。
はっきり言って、スピリチュアルで運気を上げていこう!魔女になろう!みたいな本ではございません。
しかし必ず、あなたにとってのヒントがあると思います。
「魔女」というものが、なんなのか。読めばわかります。ぜひ読んでみてください。
読んだあと、あなたはなにかを感じることができるでしょう。
むかしむかしに読んだ、児童文学や絵本の寓話のように。
そのキラキラとした万華鏡の欠片を、味わってください。
蜜猫